MBS毎日放送の番組『ゼニガメ』でやらせが行われていたことが発覚し、問題となりました。
このやらせに関与していた業者の名前は「買豊堂(かいほうどう)」。その背景や詳細について調べてみました。
MBS毎日放送「ゼニガメ」やらせ問題
問題となったのは、『ゼニガメ』の昨年11月29日、今年5月8日、7月17日に放送された3回ぶんです。
7月17日の放送で、出張買い取り業者が奈良県の家で遺品整理を行う様子が取材されました。
そのとき「金庫から金の延べ板が見つかる」というシーンが放送されました。
しかし、その金の延べ板は、業者が事前に用意したものであったことが後に分かりました。
この放送以外にも、11月と5月の回でも「買い取り依頼者は業者が用意した人」など、同様の事例が確認され、問題はさらに大きくなっています。
2024年9月13日には、放送倫理・番組向上機構(BPO)がこの件に関して正式に審議入りを発表し、放送倫理に対する厳しい目が向けられる事態となっています。
「ゼニガメ」8月放送延期
なお、『ゼニガメ』は8月14日分の放送は延期されました。
その後、関係者や取材映像の調査を行い、番組審議会への報告も終了。
買取業者が準備したウソの内容をスタッフが事実と信じて放送した、と発表しました。
9月分については、9月18日放送分から放送再開。
9月18日放送の冒頭では、番組に出演する山崎香佳アナウンサーにより
- 過去の放送で事実と異なる内容があったこと
- 詳細はホームページに掲載していること
- これからも番組制作を真摯に取り組む
などのアナウンスがあってから、通常放送がはじまりました。
「ゼニガメ」出演の業者は「買豊堂」
『ゼニガメ』5月8日放送分を紹介した記事では
大阪・奈良・京都で年間4,000件の買い取りを行う「買豊堂」。この春、東京進出を決めた、さや香新山の自宅で行われた買い取りに密着しました。
https://magazine.fany.lol/164851/
という記載があります。
このため『ゼニガメ』の取材をうけた出張買い取り業者の名前は「買豊堂」と思われます。
ORICON NEWSの記事でも「買豊堂」の名前が明記されています。
また、去年11月29日に「20時から放送の『ゼニガメ』に弊社買い取り部門「買豊堂」が出ます」と「関西クリーンサービス」さんがポストしていました。
「関西クリーンサービス」は不用品や粗大ごみの回収・処分をする部門の会社です。
YouTubeライブ配信スタートしました!
— 関西クリーンサービス (@info_kansai) November 29, 2023
20:00より放送されるMBS「ゼニガメ」に弊社買い取り部門「買豊堂」が取り上げられるということで、
皆様と同時視聴できればと思い配信します!
ぜひ、一緒に「ゼニガメ」を観ましょう!https://t.co/797pPQxj2y pic.twitter.com/1r9GrFKAZY
「ゼニガメ」出演の業者買豊堂とは
やらせ問題に関与した「買豊堂」は、大阪・京都・奈良を拠点に活動する不用品買取業者です。
特筆すべきは、代表の亀澤範行氏が買取業者歴25年のベテランでありながら僧侶の資格を持っているということ。
そのため、遺品整理の際には読経や魂抜きなども行えるそうです。
この独自のサービスは、仏壇などを処分したいかたには魅力的ですが、今回のやらせ問題でその信頼性も揺らいでしまうかもしれません。
まとめ
『ゼニガメ』のやらせ問題に関与した「買豊堂」について、やらせが行われた背景や、今後の動向には多くの注目が集まっています。
BPOの審議が進む中、視聴者としては真実を知り、今後の番組制作の透明性を期待したいところです。