2025年2月20日に七代目三遊亭円楽を襲名することが決まった三遊亭王楽さん。
しかし、王楽さんの師匠は六代目円楽さんではなく、実は五代目三遊亭圓楽さんです。では、王楽さんと六代目円楽さんはどのような関係にあるのでしょうか?
七代目円楽・三遊亭王楽と六代目は兄弟弟子
三遊亭王楽さんと六代目円楽さんは、実は兄弟弟子にあたります。
王楽さんは、2001年5月に五代目三遊亭圓楽さんに入門し、五代目の最後の弟子となりました。
一方、六代目円楽さんは、1970年4月に青山学院大学在学中に五代目圓楽さんの付き人を務めた後、正式に弟子入りしています。
このように、二人は同じ五代目圓楽さんの元で学んだ兄弟弟子ですが、年齢差もあり、それぞれ異なる時期に活動をスタートさせています。
王楽は父・三遊亭好楽とも兄弟弟子
さらに興味深いのは、三遊亭王楽さんの実の父である三遊亭好楽さんも、王楽さんと兄弟弟子にあたるという点です。
好楽さんは最初、林家彦六さんに弟子入りしましたが、林家さんが亡くなった後の1983年に五代目圓楽さんの門下に移籍しました。このため、好楽さんと王楽さんは親子でありながら、同じ師匠のもとで修行した兄弟弟子という珍しい関係にあるのです。
ちなみに、王楽さんの本名「一夫」の名前は、林家彦六さんによって付けられたそうです。
これもまた、師匠と家族の深い絆を感じさせるエピソードです。
「圓楽」と「円楽」の違い
五代目と六代目で名前の表記が異なることに気付いた方も多いでしょう。
五代目は「三遊亭圓楽」という字を使用していましたが、六代目は「三遊亭円楽」と表記しています。
この違いの背景には、六代目が師匠である五代目圓楽の功績を尊重し、師匠の名前と区別を図るために新字体の「円」を用いたという理由があります。
正式には六代目も「圓楽」を名乗りますが、独演会やテレビでは「円楽」の表記が使われることが一般的です。これにより、師弟の間での名前の継承においても工夫がなされていることが分かります。
まとめ
三遊亭王楽さんは、五代目圓楽さんの最後の弟子として修行を重ね、2025年2月に七代目三遊亭円楽を襲名します。
六代目円楽さんだけでなく父・三遊亭好楽さんとも兄弟弟子という珍しい関係です。
大きな名跡をうけつぐ王楽さんの今後の活躍が気になりますね。